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愛のきろく

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ぼくは、わからない

08/30/2024

山梨に行く予定を一緒にがんばって立てては壊されて、立てては壊されてを繰り返した数年。 ほとんどの時間に、前向きでポジティブな態度しか見せないタオ君が、初めて今回「ぼくは、わからない」とそう言った。 これまでは、わたしがどれだけ不安になろうとも、どれだけもう無理だと言おうとも、「ママ、大丈夫だよ」とそう言ってくれた。 そして、生きるのをやめるなら山梨に行けるかもしれないとそう思った最後に、りゅうじに […]…

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Returning to You

08/27/2024

  なにかがそっと 花開くときのSubtle な様子は 目を見張るくらいに この世界にあまりにも自然に 溶け込んでいて 調和していて   ただ 驚く   誰もが気づくようなあからさまな、切り替わるような そういう変化ではなくて ずっと、何万年も昔から続いていたグラデーションのその色が   黒から、ずっと、ずっと延々とグレーだった場所で、もう2度と何も変わらな […]…

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3年

08/16/2024

この部屋に、越してきた時に 3年だけ、がんばろうとそう思った。 奥まったキッチンはとても使いづらそうで、慣れるまでにとてもとても時間がかかった。 2階と1階を行き来することで起こる難しさも、なにが、起こっているのか理解するまでにとても、時間がかかった。   ただ、祈るように部屋を整えて、できる限り早く、この苦しい時間が終わりますようにと願いながら、始まった生活だった。 もしもあの頃1人だ […]…

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ずっと失われたもの

08/11/2024

ずっと前に 道に迷って なにもかもを失ったときに わたしはただ、愛するひとの望みを叶えることがしたいと そう思った。 富士山も ジェットコースターも わたしには ほんとに必要なくて でもタオ君に、富士山を見せてあげられたこと ジェットコースターに乗せてあげれられたこと それが、わたしが一番したかったことで、 それができることが、一番幸せなことだとそう思う。   タオ君の、願いを叶えること […]…

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山梨とか色々

08/08/2024

おっきな、おっきな1日。 山梨へ行く見通しがずっと立たない心もとない中で、足元がおぼつかないまま必死で行き先を探しながら、ぎりぎり日々をこなすような中で、ひとつまたひとつと大きな荷物が片付いてく。 タオ君のベッドの引き取り手が決まり、捨てなくても良くなったベッドは、遠くから優しそうな外国人のひとがとりに来てくれた。 ことばの通じない国で、生活する大変さのことや、家具や住む部屋や仕事を、掲示板で探し […]…