愛のきろく

その長い旅

05/02/2024

色々、自己統合がどんな感じなんだろう、というのをいつかずっと怖い中で思い描きながら、想像した。

いまだかつてないほど苦しいんだろうかとか、これまでくぐりぬけてきた魂の学びや浄化とは、どんなふうに違うんだろうかとか色々思った。

男性性と女性性の統合。光と闇の統合。善と悪の統合。ワンネスの世界。

愛が最後どんなものかとか、命との関わりとか色々。

そして人によってみんな旅路の中身は違うけれど、わたしの旅は、生と死の統合や、それを思い知らされる自分の特性、日本での人生が、それをまとめあげるのだとゴールの気配が見えてくる。

 

潤がいないと生きられない、そこから始まった旅だった。その魂の片割れの存在の前では、自分の存在はあまりに脆く儚く、自分の本来持つ強さ全てが泡のように消えて無くなるようだった。

好きとか嫌いとか、愛してるとか、一緒にいたいを超えた場所にそれはいつもあり、自分の生きている唯一の意味でもあった。

それを失い、どこまでも失い、その先に自分の個の生をとことん見つめていくことは、死をそのまま受け入れることだった。

安らかな気持ちで全てを手放したとき、潤の存在はそして、あるかないかではなく、自分の中に絶対に無限にあるのだということを理解した。

2度と会えなくとも、2度と交わることがこの先無くとも、わたしはその火に照らされて生きている。それは死んだあとも消えることのない炎であり、魂の片割れと呼ぶにふさわしい、過酷で厳しい孤独な旅だったけれど、そして最後それは、決して尽きることのない永遠になった。

 

甘く優しい、どこまでも艶やかな、常夏に咲く色鮮やかで芳醇な香りで世界を満たす、花々に包まれるようにして出会った魂。

そしてそのあとは、一度も陽の昇らない、真っ黒で、そして吹き止まない氷と雪だけの景色を裸足で歩き続ける世界だった。

最後そして、その雪と氷がすべて溶け去った場所に、わたしはきっと生きてゆく。

何度も何度も挫けて一人も誰もいない世界でうずくまり、言葉には到底し尽くせない長い、長い時間。

間も無く明ける。

 

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