愛のきろく

Returning to You

08/27/2024

 

なにかがそっと

花開くときのSubtle な様子は

目を見張るくらいに

この世界にあまりにも自然に

溶け込んでいて

調和していて

 

ただ 驚く

 

誰もが気づくようなあからさまな、切り替わるような

そういう変化ではなくて

ずっと、何万年も昔から続いていたグラデーションのその色が

 

黒から、ずっと、ずっと延々とグレーだった場所で、もう2度と何も変わらないだろうとそう思うようなグレーが、ある瞬間に

白に変わるとき

 

それは、限りなく白にちかいグレーのときには決して気づかなかったけれど、ずっと刻々と変化を続けてきて、そして

パッと、

 

ある日突然、前おきなく

始まるものなんだと。

 

 

そしてそれは、本人の中でもまるで気づいた様子もない。

まるで、あたかも、

何万光年も昔から、おれは、もともとそうだったじゃん?

というように。

 

 

ずっと、ずっと、ずっと、毎日毎日目にしてきてそして、

もう2度と、これは変わらないものなのかもしれない。

そうやって、そのうち諦めたように、日々がもう一度流れ出そうとするとき

 

 

ふわりと音を立てずに、花開いたその瞬間は、

偶然ではないことが、わかるんだ。

 

だって、なにかの拍子に偶然ひとつの花が開いて、

 

あれ?

って思う瞬く間に、隣の花が、また次の花が、ちいさな花が

音も立てず、立て続けに

開くから。

 

100万回

言い続けても

変わらないことがあって

 

 

でも100万回言い続けた最後に

100万回言ったからもう諦めようと思う前に

 

もしかしたらこんなふうに

 

100万と1回目に

世界は

優しく花開くのかもしれないと。

 

 

そしてそれは、誰も気づかないほどに、さりげなく、なだらかで、

いつかわたしが望んだWillのリンデンの香りのように、優しくゆるやかに、移行してく

 

時間がかかるかもしれない

それでも諦めなかった場所に落ちた

奇跡のような雫

 

それを待っていたわけでもなければ

それを目指したわけでもない

 

それでも、君は、その誰にでもできる一手が

ずっと、ずっと

一度もできなかったじゃない

 

 

どこにも行き場がなくて

一緒に絶望した日々

 

そして、開くんだねぇ。

 

 

 

    Leave a Reply