Hakoniwa b. ガーデニング

縮図

03/18/2022

確か

アネモネを初めて植えた年は、まだ花を咲かせるのに肥料がいるということがあまり分からずに

1回美しい花を楽しんだ後

それは枯れて、終わったんだっけか。

 

今年の春で4年目を迎えるハコニワが

少しづつ

少しづつ経験を重ねて

そのうち肥料を欠かさずにあげることで、花は大きくたくさん長く咲くというのを覚えた。

 

何もかもが

当たり前になる日がきっと

来るんだろう

 

あの頃も

あの頃も

わたしが花を必死で植え続けたのは

この世界に命を繋ぐためだった。

 

明日が来ることを祈り

明日も生きていられるように

そのために

世話をする何かが

必要だったんだ。

 

 

もうその理由は、必要なくなった。

多分死ぬその日まで、その理由はもう必要ない。

 

でも花を植え育てることは

たくさんのことをまだまだ

わたしに教えてくれる。

 

肌に伝う空気の冷たさや

吹く風や

気温の変化や水や土で

それは

常に

調和に向かって匙加減を探していて、

 

チューリップの球根が全滅した鉢の隣で

全ての芽を出したチューリップが

少しづつ

背丈を伸ばしてくこと

 

 

人生には

全てがめちゃくちゃに壊れて失敗することもあれば

その横でひっそりと静かに育つ何かがある。

 

ハコニワにその縮図がぎゅっと詰まっていて

今日もその庭を眺めながら

玄関を彩る花をくぐり抜けながら

春を待とうとそう思った。

 

 

わたしは、退化しているようにも見えるが、きっと進化を続けてる。

 

自分なりの答えを、この人生できっと出したいんだ。

 

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