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そこなし行き

そこなし行き 小説原案

あの時と、今と。

09/07/2024

外国に出産をしにいくと周りに言った時、相談できるような人は誰もいなくて、なぜなら、それを応援したり是非を判断したり、軽々しいわけではないという意味や、理由を理解できる人は、ひとりも居なかったからだった。 自分が生きるために、生命を繋いでいくために必要なことを知っているのは、いつもこの世界に自分だけだった。 世界が差し出してくるそれを、選り好みしたりわがままを言ったり、傍若無人に振る舞ったり、子供じ […]…

小説原案 過去保管のみ そこなし行き

3333の新しいくるま

09/07/2024

  あたらしいくるまを見るたびに、3333が嬉しいとはしゃぐタオ君。 抽選が当たった日の明るい声のことは、この先もきっとずっと忘れない。 「ママ!!びっくりニュースがあります!!!」 階段から降りてきて嬉しそうな声を本当に久しぶりに聞いた夏だった。   なにもかもに見通しがつかない夏休みに、ふたりで必死に山梨にいく準備をして最後、またその希望の光が消えた同じ日に、車がやってきた […]…

過去保管のみ そこなし行き

ずっと失われたもの

08/07/2024

ずっと前に 道に迷って なにもかもを失ったときに わたしはただ、愛するひとの望みを叶えることがしたいと そう思った。 富士山も ジェットコースターも わたしには ほんとに必要なくて でもタオ君に、富士山を見せてあげられたこと ジェットコースターに乗せてあげれられたこと それが、わたしが一番したかったことで、 それができることが、一番幸せなことだとそう思う。   タオ君の、願いを叶えること […]…

過去保管のみ そこなし行き

3年

08/07/2024

この部屋に、越してきた時に 3年だけ、がんばろうとそう思った。 奥まったキッチンはとても使いづらそうで、慣れるまでにとてもとても時間がかかった。 2階と1階を行き来することで起こる難しさも、なにが、起こっているのか理解するまでにとても、時間がかかった。   ただ、祈るように部屋を整えて、できる限り早く、この苦しい時間が終わりますようにと願いながら、始まった生活だった。 もしもあの頃1人だ […]…

過去保管のみ そこなし行き

Returning to You

08/07/2024

  なにかがそっと 花開くときのSubtle な様子は 目を見張るくらいに この世界にあまりにも自然に 溶け込んでいて 調和していて   ただ 驚く   誰もが気づくようなあからさまな、切り替わるような そういう変化ではなくて ずっと、何万年も昔から続いていたグラデーションのその色が   黒から、ずっと、ずっと延々とグレーだった場所で、もう2度と何も変わらな […]…