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小説原案

そこなし行き 小説原案

いつもの

09/07/2024

タオ君が、2年ぶりに話したのに2週間ぶりくらいだね。 とそう言った。 わたしたちはいつもそういう関係で、ずっと何ヶ月も何年も音信不通でも、「来週帰ります」と突然実家に戻ってくるみたいに あたりまえのように、いつもそこにいた。   昔わたしが潤をまだ恨んで忌み嫌っていた頃、ある日に「ずっと連絡取らなくても平気なの?」とい訊いたことがあって、その時彼は「うん。毎日君のことを考えるから、毎日一 […]…

小説原案 そこなし行き

あの時と、今と。

09/07/2024

外国に出産をしにいくと周りに言った時、相談できるような人は誰もいなくて、なぜなら、それを応援したり是非を判断したり、軽々しいわけではないという意味や、理由を理解できる人は、ひとりも居なかったからだった。 自分が生きるために、生命を繋いでいくために必要なことを知っているのは、いつもこの世界に自分だけだった。 世界が差し出してくるそれを、選り好みしたりわがままを言ったり、傍若無人に振る舞ったり、子供じ […]…

過去保管のみ そこなし行き 小説原案

3333の新しいくるま

09/07/2024

  あたらしいくるまを見るたびに、3333が嬉しいとはしゃぐタオ君。 抽選が当たった日の明るい声のことは、この先もきっとずっと忘れない。 「ママ!!びっくりニュースがあります!!!」 階段から降りてきて嬉しそうな声を本当に久しぶりに聞いた夏だった。   なにもかもに見通しがつかない夏休みに、ふたりで必死に山梨にいく準備をして最後、またその希望の光が消えた同じ日に、車がやってきた […]…

小説原案

5章 00下書き

04/07/2024

アメリカから帰り数年ぶりに会って突然、 「俺肝臓ガンかもしれんくて。それで、転職して福島に行くんだわ」と言われてパニックを起こしたわたしを、早速介抱せねばいけない山下はいつ会っても山下であった。 泣き崩れて空港のショッピングモールで立ち尽くしたわたしは、身体に力が入らずに歩けなくなってしまった。 座り込んで泣きながら混乱の最中にいるわたしに、自販機でお茶を買ってくるように命じた。 話す予定だったこ […]…