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山梨

そこなし行き

お母さんの指輪

10/07/2024

死んだお母さんは、ほんとうに豊かな人だったんだなと そう思うたびに、惨めな生活がすこし、潤ってゆくようで 安心する。 そんな母は、もう居ない。   自分がおもう、豊かさを これからは、自分たちの手で作り上げてゆかなくてはいけないんだ。   それでも今、タオ君と2人、毎日「すごい田舎だね」と言いながら暮らす生活は、今までの過去と比べると、とても貧相で、惨めになるけれど そのおかげ […]…

そこなし行き 小説原案

いつもの

09/07/2024

タオ君が、2年ぶりに話したのに2週間ぶりくらいだね。 とそう言った。 わたしたちはいつもそういう関係で、ずっと何ヶ月も何年も音信不通でも、「来週帰ります」と突然実家に戻ってくるみたいに あたりまえのように、いつもそこにいた。   昔わたしが潤をまだ恨んで忌み嫌っていた頃、ある日に「ずっと連絡取らなくても平気なの?」とい訊いたことがあって、その時彼は「うん。毎日君のことを考えるから、毎日一 […]…

そこなし行き 小説原案

あの時と、今と。

09/07/2024

外国に出産をしにいくと周りに言った時、相談できるような人は誰もいなくて、なぜなら、それを応援したり是非を判断したり、軽々しいわけではないという意味や、理由を理解できる人は、ひとりも居なかったからだった。 自分が生きるために、生命を繋いでいくために必要なことを知っているのは、いつもこの世界に自分だけだった。 世界が差し出してくるそれを、選り好みしたりわがままを言ったり、傍若無人に振る舞ったり、子供じ […]…