おしごとのこと

やるべきこととか。

01/27/2022

苦しくて

わたしは何もかもから逃げたかったんだろうとそう思う

全部忘れた気持ちになって

やるべきことが、何も思い出せなくて

それはそれは、本当に全ての記憶を失ったみたいに

苦しくて

毎日が、真っ暗で

 

そんなときに、昔の日記を読んだ。

何も考えずに外国で幸せに暮らしていたときの記録や

言葉がまだひとり歩きしている、おぼつかない尻切れとんぼの日記

 

なんのことか全然わからないような

ページの敗れた読み切りの漫画を読むみたいに気持ち悪くて、でもなぜか、拾えるだけ読んでしまう

 

いつ何時の、どのシーンだったか

働いていたお店の前の並木は、この季節どんなふうに葉を落としていて

どんな風に斜めに、夕方の光は差し込んだか

何歩くらい歩けば、ネズミの形のしたケーキが並ぶケーキ屋さんにたどり着いたか。

 

わたしの、外国で暮らしていた時の記憶は、日本でモザイクのかかったように見える景色のなかで必死で処理している視覚情報とは違って

とても鮮明に、くっきりと残っている。

 

アメリカにいた時の私は、多分幸せで

悩み深いところは今と変わらないにせよ、それでもそばにはいつも、好きなもので埋め尽くされていて、言葉は通じて、ひととコミュニケーションは取れて

なにより人として、普通に生活をすることができていた。

 

妹に「たぶん、海外に戻った方がいいんじゃないか」と言われたときに

戸惑って

 

だって、日本語にも、日本文化にも、人々のコミュニケーションにも、なにもかもに馴染めずにこんなに苦しい思いをしてまで

ここで生活すべきじゃないって思うのは当然で

でも、しどろもどろでこう言った

 

「でも、わたしのように、苦しんでる人や子供たちはいっぱいいて、これからもきっとどんどん増えてって、彼らが楽に生きられるように

今そうやって、発達障害の著者の人とかが

がんばって、この日本でも暮らしやすいように発信してがんばってるから

お姉ちゃんも、自分だけ楽な暮らしに戻ろうとは思えないよ….。」

 

わたしは本音や、いつも自分の中に思っていることを

あたりまえに吐き出しただけだったけど、ちかちゃんが

「えらいよお姉ちゃん」と言ったことに一瞬ビクッと驚いたんだった。

 

 

自分のそういう想いが、いつしか行きすぎて

いつも行きすぎて

大事なひとを失ってきたから

「この世界を変えたいんだよ」なんて大袈裟なことを言うことすら、怖くなっていることに気づいた瞬間だった。

 

昔の日記を書いているわたしは、住みやすい水のなかで

自由に泳ぐ魚みたいに楽そうで

息がしやすそうで

心地良さそうで

うらやましかった。

 

でも、nyを発つときの日記を読んで、わたしは間違いなく、日本で生きることを自分で選択したんだなと。それがどれほど過酷な旅になろうとはつゆ知らず、それでも

やるべきことが、あったから

この国で

自分にやるべきことが、きっとあるから

 

だから私はまだ、生かされているんだということを思い出した。

 

3年前にしゅくちゃんから言われた言葉も

きちんと日記に記してある。

 

「まいちゃんにはやるべきことがあるから、責任重大だよ。」と。

 

 

わたしは全部を捨てたかったんだ。

重圧から逃げたくて、世界に大切なことを伝えようとすればするほど

独りよがりになって

人は傷ついたそぶりで私の元を離れたから

 

だからもう、そんなの辞めたかった。

 

 

所詮

わたしなんて

どこまでどう逃げても

 

行きたい場所も無くて

ありたい自分も無くて

欲しいものも無くて

 

それでも生きてるから

やるべきことをやるしか、やることは残ってないんだと

 

そんな悲しい気持ちになるけれど

 

昔の自分が本当に幸せそうで、よかったと

今この瞬間に

どれほど苦しくても

辛くても

 

いつか笑った記憶は、常にどの瞬間をも照らし

糧になると思ったから

 

それだけは確かで、つたない言葉を綴り続けてきたことは

数少ないわたしのたからものだと思う。

 

使う言葉も

心も

何もかもが変わり続けて、今日に至る

 

人生は、まだ続いてる。

明日も、きっとまだ続くから

 

思い残すことがないように、この世界に残しておけるものがあるのなら

それをやろうと思う。

 

昼間の明るい時間に、日に照らされて透き通る赤のしましま、オキザリス

お目見えするのは4度目か。

泣かなくてすむ日がちゃんとやってくるように。

あしたもがんばろう。

 

オキザリスの球根

この球根が生えた花が、↑

 

可愛い

 

 

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