家族のこと

3人

08/30/2021

 

ずっと、2人で、いつ3人になってもいいように

いっしょうけんめい

準備してきた

永遠にたったふたりで生きるかもしれないとおもいながら

 

わたしが泣くたびに

「ママ、りゅうじはきっとくるから、だいじょうぶ」

 

なんの根拠もなく

そう声をかけ続けてくれた数年間

 

わたしが山下さんを待っていた間

たおくんもまた、パパになるひとのことを彼なりに、思っていたんだろう

 

 

りゅうじが来たら、いいこにしてね

わたしの無理なお願いに、応えるように

気を遣いあっているのが、わかった

 

ぎこちない、血のつながらない3人が、いっしょうけんめい手をつないで歩くみたいにして

優しい時間が流れて

 

真夏の空の下

公園に連れて行ってほしかったのは、わたしのほうで

 

またいつか、山下さんがボールを持つ指と

それを追いかけるタオくんの2人が一緒にいるところを見たいと

きっと、ずっとずっとその夢を追いかけていたんだと思う

 

暑い暑いと文句を言うタオくんに

「汗、かき慣れてねえなァ」と言いながら子供を走らせる山下さんと

 

36度の雲一つない真っ青な夏の空の下で

汗びっしょりになりながら、3人で家まで歩いて

 

暑くて立ち止まるタオくんの帽子の上に

 

「そんなに暑いならもう一個帽子かぶれ」と、山下さんが自分の帽子を乗せたのを見て

 

「じゃあ、ママの帽子もあげる」

とわたしの帽子も乗せて

 

3つの帽子が重なって、嬉しそうにしていたタオくんだった

 

 

いつも、わたしたちは

たった二人だったから

 

大きな背中の山下さんが

いつもそばで、横で 後ろで

守ってくれる安心が

 

その3人でいられることが、とても嬉しかった。

 

 

こんな幸せな日が来るなんて、

幸せだよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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